鍼はぎっくり腰に効くというお話

 

鍼は経絡(臓器と器官が連絡し合っているルート)を刺激するもので、エネルギー   (気・血)の循環を促し、血液循環や内臓機能低下を改善することができます。身体の 本来の生命力を回復させるわけです。また、鍼には微妙な深さの刺激を伝えて、筋肉や 筋膜の炎症・表熱を取り去る技があります。ギックリ腰は急性の筋肉の炎症症状ですか ら、鍼をうまく使うと大きな効果が 望めるのです。急性期には患部の炎症を抑えるため、鍼治療と同時に低周波を流す場合もあります。 約3~5回の治療で疼痛などは軽減しますが、症状が軽くなっても、重い物を持つ、同じ姿勢を長時間続けるなど腰痛を引き起こす生活動作には十分注意が必要です。また、軽い体操をして、腹筋・背筋の筋力強化を行うことが腰痛予防のために効果的です。 


鍼でストレスに勝つというお話

 

ストレスは万病の元・・・現代の日本にはストレスの無い人などいないかもしれません。自律神 経失調症、不眠、鬱などの精神面の不調はもちろん、慢性疲労症候群や生 活習慣病はストレスによって身体の機能の平衡状態が崩れることから発症すると言われますし、多くの方が悩む肩凝りや腰痛も、ストレスが身体全体のバランスを崩すことで起こりがちです。鍼治療の目的は、その崩れた身体のバランスを調整することにあります。過剰な部分は取り除き、不足する部分は補うことで、身体の機能を整え、自己治癒能力を高めていくのです。もちろん症状により鍼を打つ部位や方法は異なりますが、全体への目を持って全身にアプローチするという方法論によるため、結果的に全身の免疫機能を高め、ストレスに対抗する心身の力を増すことができるのですね。 


鍼で頭痛も怖くないというお話

 

頭痛の正体とは・・・慢性的な頭痛に悩む人が増えています。頭全体から首筋にかけて締めつけられるように痛む「片頭痛」。ズキズキ脈打ち吐き気を伴う場合もあります。これはストレスで縮んでいたこめかみの動脈や脳の血管が反動で拡張し、周りの神経を刺激するために起こります。一方、後頭部から首にじわーっとした重い圧迫感がある「緊張型頭痛」は、痛みは強くないもののだらだらと続くのが厄介。こちらは頭や首の筋肉が緊張、収縮して血行が悪くなって起こります。どちらの頭痛も、主要な原因は身体と心のストレス。パソコンで目を酷使したり、悪い姿勢を続けるなどの身体的ストレスはもちろん、緊張感や不安感などの精神的ストレスも原因となることが多いのです。鍼治療はまず筋肉の緊張を緩める対処療法として頭の痛みをとるのに有効な上、身体の凝りを根本的に治して、全身のバランスを整えます。精神的ストレスの解消効果も大きいですよ。